コウベガタリ - 神戸語り -

『~ブドウから色んな種類の酒が出来上がるんです~』

2009年11月27日

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(ボンマリアージュ店内)

 

ワインの分類は製造方法によって、発酵しないワインの「スティル・ワイン」、発酵したワインの「シャンパン」や「スパークリング・ワイン」、アルコール強化ワインと呼ばれる「フォーティファイド・ワイン」、香草やフルーツ果汁、ハーブなどの香りをつけた「フレーヴァード・ワイン」の4つに分類することが出来ます。

スティル・ワインとは、私たちが普段よく飲んでいるワイン(白、赤、ロゼ)の多くは、このスティル・ワインのことです。 スティルとは、英語で「静かな」という意味のことで、無発泡性のワインのことを指します。また、デザートワインとしても知られている貴腐ワインや、凍ったブドウを収穫し、濃縮したブドウ果汁で造られるアイスワインも、このスティル・ワインになりなす。

スパークリング・ワインとは、完全に発酵が終了したものに、酵母と糖分を加えて二次発酵させて造られたもので、気圧によって分類されます。1~2.5気圧の物を「ペティヤン」、2.5~4気圧の物を「クレマン」、4気圧以上の物を「スパークリング」、となる。 シャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で造られた物しか名のることが出来ません。このシャンパンは、エクストラ・ブリュット、ブリェット、セック、デミ・セック、ドゥーの順で、極辛口から極甘口まであります。 ちなみにシャンパーニュ地方以外で造られたものは、ヴァン・ムスー、と呼ばれています。スペインでは、シャンパン方式で造られた「カヴァ」が有名ですが、スパークリング・ワインを総称して、エスプモーソと呼びます。ドイツでは、スパークリング・ワインをシャウム・ヴァインと呼んでいます。

フォーティファイド・ワインとは、アルコール強化ワインの意味があるが、腐敗を防ぐためにアルコール度数や糖度を高くした物です。製造の発酵途中でブランデーを加え、16~20度のアルコール度数にします。このタイプは、食後酒として人気があります。スペインのシェリー、マラガ、イタリアのマルサラ酒、グラッパ、ポルトガルのポート、マディラなどがあまりにも有名です。

フレヴァード・ワインとは、ワインにフルーツ果汁や香辛料、ハーブなどで香りや味付けをしたもので、アロマタイズド・ワイとも呼ばれています。スペインのサングリア、イタリアのヴェルモット(チンザノ)、カンパリ、アペロールなどがあります。このフレーヴァード・ワインは、ワインのようにそのまま飲むのではなく、ソーダなどで割って食前酒や、カクテル、料理などにも使われています。

一般には、ブランデーもブドウで造った物です、ワインを蒸留して樽に詰め、長い時間をかけて熟成させた酒です。でも広い意味では、フルーツを原料とした蒸留酒を総称してブランデーと呼びます。ブランデーの発祥にはいろいろな説がありますが、スペインの錬金術師がワインを蒸留したのが始まりで、これがヨーロッパ各地に広まったと言われている。当初はフランス語で「オー・ド・ヴィー(生命の水)」と呼ばれていたが、オランダの貿易商が「ブランデウェイン(焼いたりんご)」と名づけ、これが短縮されてブレンデーと呼ばれるようになったとされる。現在、ブランデーは世界中で生産されているが、代表産地はフランスのコニャック地方とアルマニャック地方、二大ブランデーと呼ばれている。もうお分かりだと思うが、「コニャック」はコニャック地方で取れたブドウだけで造るブランデーを言う。

 

フランス料理のレストランでフルコースを食べる事が年に何度かあるが、食前酒に「シャンパン」、それから「白ワイン」次に「赤ワイン」最後に食後酒に「シェリー」をなんて飲み方をした事が一度だってない。だって、そんなに飲んだら、必ず酔っ払うに決まっている。でも、それに近い事は、だいたいの大人は経験している、それも、年に何度も同じ場所で。「結婚式」である。最近の披露宴は、ほとんどがフランス料理である。披露宴が始まる前に、待合で食前酒「カクテル」が振舞わられ、式が始まると乾杯に「シャンパン」それから、各自、好きな物を飲むが、だいたいの人が「ビール」である。フランス料理を前にしてグラスには、「ビール」、「日本酒」、「焼酎」、なんて光景は普通であるが、よくよく考えると、おかしいな光景である。式場側は絶対「白ワイン」も「赤ワイン」も用意しているはずで、オーダーが来るのを、いまか、いまか、と待ちわびているはずである。まあ、結婚式じゃしょうがないが、これが宴会の席ではなく、普通のディナーで同じ事をしたら大変である。絶対にギャルソンやソムリエは大慌てするに違いない、それより同じテーブルに座っている大切な人が可哀そうである。その時ぐらいは、「ビール」は我慢して、お洒落に食事をして欲しいものだ。別に、食前酒から食後酒まで全部頼む必要もない、それよりも、最初から最後まで一本のワイン(白でも赤でもどちらでもかまわない)で済ませるのもお洒落である。しかし、私の友人が以前、パリのモンマルトルにある星の付ているレストランで遅めのランチタイムの時に、「どうしても、ビールが飲みたいから、ビールを出して欲しい。」てお願いしたら、ギャルソンは「今は、あなた様しか、お客がいないから大丈夫です。」と言って「ビール」を出してもらったそうです。ちなみに私の友人は、常識をしらなかったのではなく、本当に一口だけ「ビール」が飲みたかっただけで、フランス料理を食べ慣れ過ぎた単に我がままな客なのです。それが証拠に、「ビール」を一口飲んだあと、「シャンパン」、「白ワイン」、「赤ワイン」、「シェリー」をちゃんと飲んで帰ったそうです。

(注・・・フランス料理のレストランでは、絶対に「ビール」は出ないので、皆さんマネしないように!)

 

 

 

 

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