コウベガタリ - 神戸語り -

『~神戸の街に世界がある。~』

2009年12月23日

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神戸ムスリム=モスクは、日本にある最古のモスクである。 1935年神戸のトルコ人、タタール人、インド貿易商らの出資により建てられた。 周辺の建物は神戸大空襲でほとんど焼失したが、この寺院だけは奇跡的に難を逃れて、阪神淡路大震災でも倒壊せず、元の姿のまま建っている。 毎週金曜日の昼の集礼には、神戸近郊から大勢のムスリムが集まって来る。

 

 

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シナゴーグがあるのは、東京と神戸の二ヵ所だけである。 現在の会堂は1970年に建設された。 シナゴーグは「集まり」の意味する言葉である。 礼拝だけでなく学習や集いの場としてユダヤ人のコミュニティー・センターの機能を持っている。 週ごとに「旧約聖書」の決まった所を朗読している。

 

 

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開港後、はじめて神戸にやって来た宣教師はフランス人ムニクーである。 1868年に最初のミサを軍艦の中で行ったと言われている。1870年に彼は居留地37番にカトリック教会を建てた。神戸に設立された最初の教会である。

 

この数回に渡って、宗教について語ったが、前にも話したが「私は無宗教でる。」 だが神戸の街、いいや、北野町を歩くだけで、色んな宗教の教会がある。 「神戸語り」を書く前は、教会なんて、あまり気に留めていなかったのが本音である。 でも、何度も言うが、これからは世界規模で生きて行かなくてはならない時代なのは確かであるはずだ。 ならば、日ごろ嫌われる「宗教」の話も話して良いのではないか。いいや、本当はきちんと「宗教」について勉強しなくてはいけないのではないか。 私も、「神戸語り」のお題に「宗教」を持ち出して良いものか考えた。「~原始キリスト教~」、「~ユダヤ教~」、「~イスラム教~」を書かせてもらったが、私自身も、文献を読めば読むほど知らなかった事だらけであった。 にわかに付けた知識で申し訳なかったが、私自身の為と思い、書かせてもらいました。これを機会に、「宗教」への理解もしていく所存であるので、解釈が間違っている箇所があれば、ご教授をお願いしたいと思っています。 

 

日本人は、明治以来世界にまれな近代化西洋化を達成したが、世界の様々な宗教の理解と言う視点から大きく後れをとってしまったと思う。 世界に様々な宗教があることを知り、それを単に社会現象として見たり文化の違いと見なしてしまって、世界の多くの人々の生き方を深く支えるもの、生きた現実である事を見落としている場合が多いのではないか。 今、それは単に日本の近代化政策の結果であって、自分には責任がないと主張する事が許されなくなっている。少なくても、神戸っ子には、この街で生きていく上で、少しでも深く広く宗教的な人間理解を進める事が重要ではないか。それが、「日本初」の称号を多く持つ「神戸」の使命であると思う。

 

 

 

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