コウベガタリ - 神戸語り -

『~神戸外国人墓地~』

2009年12月 6日

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(再度公園内 神戸外国人墓地にて)

 

神戸市立外国人墓地、市立再度山(通称 修法ヶ原)公園内にあり、遠くまで見晴らしがきく風景は絶景である。洋風の公園にも似ており、日本風の墓の持つ暗い感じをさせない。 数多くのいささか風変わりな墓石はあたかも、公園に飾ってある記念碑のようにも思えるほど美しい。

 

一八六八年、神戸開港を待って沖にはイギリスとアメリカ艦隊一八隻が停泊していた。その直前、すはわち一八六七年のクリスマスの頃、晴れの開港式を待ちきれず二人の海軍士官を水兵が亡くなりました。これで、遺体の埋葬が早急に必要とされることとなり、生田川尻に近い砂地の小野浜が埋葬地に準備された。当時の生田川とは現在のフラワーロードで国道二号線から海だったから当然砂浜である。なので東遊園地の東側あたりが、当初の外国人墓地であった。 しかし、暴雨による河川の氾濫は、当時も現在も変わることなく、水害を引き起こした。 増え続ける外国人人口に伴い、春日野墓地(現在の神戸労災病院所在地)、その後、春日野道周辺の発達に伴い、再度山の移転が決まった。

 

信仰する宗教、宗派は20余りにのぼるので、区画は、仏教・イスラム・カトリック・メソジスト・プロテスタント・ギリシャ正教などの宗派別に分けています。ゾロアスター教の墓もあります。墓碑の文字も、英語・ドイツ語・フランス語・ロシア語・スペイン語・ポルトガル語・オランダ語・インド(ヒンディー)語・トルコ語等のほか、漢字や仮名併用のの物ある。

 

日立造船所を設立したE・H・ハンター、(ハンター坂の由来の人物)。六甲山開祖のA・H・グルーム。日本で初めてラムネを売り出し、K・R・A.・C・を指導し、日本防火につくしたA・K・C・シム。 「パルモア学園」や原田の森に「関西学院」を設立したR・W・ランバス。その父J・W・ランバス。 「神戸女学院」を設立、教育を通じて神戸の文化に貢献したタルカット。日本で最初に蒸気機関車を運転したとされるジョン・ホール。 神戸のパンや洋菓子の基礎を築いた職人たちの墓もあります。

 

この前に犬(ルイ)の散歩に再度公園を歩いていた。子供の頃には確か、外国人墓地には普通に入る事が出来たと思って覗いてみると今は、事前に申し込んで、月に決まった日にしか公開していないそうである。 往復ハガキで申し込ものである。その手続きを終えていざ敷地内に入ると本当に外国に居るように思えてくる。私でも聞いたことのある有名人のお墓や逸話を職員の人が丁寧に説明してくて、とても、興味深かった。 外国の人が異国の地で眠っている、日本に骨を埋める覚悟で来日してきた人もいれば、そんな気はさらさら無かった人もいるはずである。人の人生とは不思議に思える。 でも、神戸っ子なら見学会に参加されたら面白いと思うのでおすすめする。見学が終わった後に、アンケートを書くのだがその項目に「この見学会を何処でお知りに成りましたか?」て質問があり、私は正直に、「犬の散歩の途中で看板を見て応募しました。」て書きました。わからないが、たぶん職員の人も、不思議に思ったかもしれない。 

 

神戸市森林整備事務所   078-371-5937

   

 

 

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