コウベガタリ - 神戸語り -

『~会社員ってなに?~』

2010年1月 8日

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(なつかしの神戸より)

 

新年が明けて一週間が過ぎた。わがボンマリアージュにも、今年の初顔見世の期間が大方済んだ。 なじみのお客に、「神戸語り」の感想を聞くと、「お金の話と会社の話が良かった。」とご感想を頂いた。そして、「もっと知りたい。」とご要望があったので、今回は、少し目線を変えて、自分が起業を目指すのではなく、一会社員として、会社にいかに貢献して、会社を大きくして行く時に必ず必要な人材であり続けるかを少し考えて行きたいと思う。

 

あなたが社長だったとして、会社を始めようとしたらどんな理由からだと思いますか? 「お金が儲かりそうだから。」と思うはずです。 会社は何の目的として存在するか?ズバリお金儲けだと言えます。では、儲けたお金は誰の物になるか? 儲けたお金は、その会社を維持するための経費(人件費を含む)とか、税金に使ったり、いろいろな目的に使われます。

 

社員が頑張って、会社の利益を上げれば、当然ながら社員(社長も含む)の給料も上がります。その一人一人の社員の働きで、会社の利益が上がれば給料も上がる、「運命共同体」のような所がある。 一人ではとても実現出来ない大きな仕事を何人かのチームで協力して行い、一人ではとうてい実現出来なかった大きな利益を上げ、それをみんなで配分する。そんな性格の組織が会社である。

 

会社は、「法人」と言う別の言い方がある。「法人」とは、「法の人」と書くが、文字通り「法律上、人と同じ扱いをする。」と言う意味である。 例えば、人間はお金があれば家を持つ事や、車を持つ事が出来るのと同じで、会社でも土地や車を持つ事が出来ますが、これはいったい誰の持ち物なのか? 当然に、会社のお金で買った物は、会社の物ですが、人間でしか持てないはずも物でも、法務局に登記をすることによって、この会社を法律上人と同じ扱いとする。と言う仕組みが「法人」である。

 

だから、会社所有の土地や車などは、決して社長の財産ではないのです。だから、社長が死んでも、法人の持ち物である限りは、社長の遺族に相続される訳では無い。もちろん、その会社の株を、亡くなった社長が大量に持っていれば、遺族は株を相続する事で会社への支配権も相続しますが、それは、株主としての事であって、土地や車を持っているのは、あくまで会社そのものである。

 

どんな会社でも、始まりは海のものとも山のものともわからない、あらゆる可能性を秘めているけれど、リスクも大きい。いわば「ベンチャー企業」である。 では、リスクを負ってまで起業する意味は?起業の理由の多くは、「そこに金の鉱脈があるから。」ではないでしょうか。社会がその企業・その業種を求めていると確信があるからである。 

 

今は知らない人はいない「楽天」や「ユニクロ」だって、創業当時は「何、それ?」「何の会社?」と思った人がほとんどであった。 「楽天」は業種で言うと「情報通信業」と言う事になる。特別な店舗を持たずに、インターネット上でさまざまなサービスを提供する会社で、数年前までは存在しない業種である。インターネットの普及により、急成長を遂げ、今では「情報通信業」は欠かせない業種になった。

 

「ユニクロ」は、山口県の「小郡商事」と言う小さな洋服店から始まった。 その小さな洋服店は、経営を先代から二代目にうつしたのをきっかけに「実際に洋服を作るとこから始めよう」と、小売から製造業にまで手を広げた。そえが今の「ユニクロ」である。ただ、ユニクロは洋服を作るところまでは、先代からの社員がついて来たが、「仕入れも自社で始めよう」という展開になったときに、会社の方針についていけずに辞めてしまった人がいた。実際には、これからの事業展開に必要が無い人材とされたのである。

 

会社と言うのは、出来たばかりの時は知り合いだけで始める。創業時に入社した人が、会社が大きくなった時に経営幹部に成る可能性が高い。会社を大きく拡大させるためには、創業者の力はもちろん、その人を支える充分な人材がいるかどうかが大きな分かれ目になる。すなわち、経営者は、会社を大きくするために優秀な人材を育てるか、すでに能力のある人材を入社させるかを常に考えている。

 

私は今の不景気の時代を会社が生き抜く(生き残る)には、やはり人材だと思う。 規模を拡大する時も縮小する時もやはり優秀な人材を確保出来るか否かが結果につながる。 こう言う事を経営者は常に考えているからには、会社員の方はよほど気を引き締めなければ生き残って行けないと思う。会社員には、社長も含まれる事を絶対に忘れてはならないし勘違いしてはいけない。役職が付く事がより大きな責任を背負うことに成る事を忘れてはいけない。部下を使いこなでない上司が真っ先に能力の無い人材と烙印を押されるので気を抜かないようにしたい。 以前に(「神戸語り」の~『株式会社ってなに?~』)、出来れば「社長には成りたくない!」と書いたが、しかし、役職が付くと責任が重くなるのであるが、大きな仕事を自分の発想で成功させれるチャンスでもある。 役職があるなしに限らず、まず自分の仕事を客観的に見て与えられた仕事をただこなしているだけと感じた人は、ただちに修正することをお勧めする。

 

 

 

 

 

 

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