コウベガタリ - 神戸語り -

『~世界中から観光に訪れる都市「香港」~』

2011年1月 6日

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(香港にて)

新春そうそうに強行日程ではあるが1泊3日で渡航してきた。 二年ぶりの訪問であったが、やはり強烈なパワーを感じた。 昨年は上海を見たがやはりアジア経済の中心は「上海ではなく香港だと思う。」 上海のパワーの根源は「貧困からの脱出」言い換えると「可能性への挑戦」だと感じる。「上海に出て一旗挙げてやる!」、「自分が生き残るには手段を選ばない」、「いまならこの商売で一山当てることが出来る」と言った感じのパワーであると考える。言い換えると、「上海」はその地域に住んでいる人達の生活向上を主としたビジネス、そのビジネスに付随して集まってくる人達のお金が主である。それを、基点に中国全土に手を伸ばす。これを「内需」と呼ぶ。

しかし香港は、イギリスの統治時代が長かったせいもあるが、香港そのものが小さな一国家のようなものである。香港は中央銀行を持たずに大手4銀行が、お金(香港ドル)をコントロールしていて、まるで完成された資本主義の代表の様に思える。なぜならば、香港に世界中の人達が観光に訪れ世界中のお金が集まる、道を歩けば両替所があり銀行が軒を連ねている。単に観光客がこの街に落としていくお金が、この街で商売している人達の財布に一度収まり、またその人達が消費していき、その間に銀行がその業務を助けている。まさしくこれが、「都市は消費しないと価値がない!」の代表であり理想である。前にも書いたが、景気とはお金の流れである。健康な身体は血液が身体中に流れていきわたっているこれを「景気が良い」と言い、不健康な身体は血液が流れにくく成ってしまっていることであるこれを「不景気」と呼ぶ。

わが街神戸に目を移すと、香港と土地柄はにている(山と海が近く歴史がある)が、でも両者は天と地ほどの差がある。なぜ世界中の人達が観光に訪れるのか、是非、見てみたい風景があるとか、歴史遺産があるとか、そこに行かないと買えない物があるとか・・・・。色々な要因はあるが、いまわが街神戸がもっとも世界的に有名なのは「神戸ビーフ」と「地震災害」だけである。香港に比べてかなり寂しい気がするが、「地震から世界でもっとも速く復興した都市」これも事実である。街が綺麗に整備されたぶん、文化的価値や歴史的価値が失われてしまった。確かに街は復興した様に見えるが、世界の人達が訪れたい都市に成る為には、新しい文化を発信して、時間がそれを「歴史」と言う言い方に変えれる事が出来れば、香港に負けない観光都市に成れるかもしれない。

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